きみは無慈悲な花の王
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funfiction 時代劇・大河・刀らぶなど
高校生の泰時くんと大学生の実朝さん
北条泰時は成績優秀だったが、国語が苦手だった。完璧にできたと確信してテスト用紙を返却しても、かならず数問間違えている。解説を読んでもいまいち納得ができず、理由が分からないから改善のしようがない。成績が伸び悩む。高校二年生の秋だった。両親は予…
funfiction 時代劇・大河・刀らぶなど
レクイエムは遠く
晩夏の庭から、蝉の声が溢れる。竹中半兵衛は紙に汗が滴るのもかまわず、文机に向かう。半兵衛が書き留めているのは、葬送の記憶だった。半兵衛が元服を迎えたころ、美濃国守護代斎藤道三とその子高政の間で争いが起きた。半兵衛の初陣は、そのときである。半…
funfiction 時代劇・大河・刀らぶなど 麒麟がくる
太陽は沈む
太陽のようだと思ったこともあった。昔のことだ。兄、斎藤高政が急死したという報せが帰蝶のもとに届いた。突然の訃報であった。五月、織田家の屋敷の庭はどこまでも明るい。萌黄はしたたるような緑へと移り変わりつつある。濡れ縁に座っているとまだ暖まりき…
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